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itsuki85

らせ、僅かに空いた

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らせ、僅かに空いた

らせ、僅かに空いた障子の隙間から外を見ていた。

 

脳裏には、腹を切る前の清々しい表情の葛山と、それと相反したような苦々しい表情の沖田が浮かぶ。

 

 

そこへ足音が聞こえたと思うと、険しい顔をした山南が景色を塞ぐように立っていた。

 

来たか、打 botox と土方は苦笑いを浮かべる。

 

「…入って良いぜ」

 

「…失礼します」

 

山南は土方の前に座ると、眉間の皺を濃くした。

 

 

「土方君、何を考えているんですか。一般隊士だけ腹を詰めさせるとは」

 

「…じゃあ、永倉も原田も斎藤も…皆切腹をさせろと言いたいのか」

 

山南は拳を握ると、そうじゃないと声を漏らす。土方は山南をらせ、僅かに空いた障子の隙間から外を見ていた。

 

脳裏には、腹を切る前の清々しい表情の葛山と、それと相反したような苦々しい表情の沖田が浮かぶ。

 

 

そこへ足音が聞こえたと思うと、険しい顔をした山南が景色を塞ぐように立っていた。

 

来たか、と土方は苦笑いを浮かべる。

 

「…入って良いぜ」

 

「…失礼します」

 

山南は土方の前に座ると、眉間の皺を濃くした。

 

 

「土方君、何を考えているんですか。一般隊士だけ腹を詰めさせるとは」

 

「…じゃあ、永倉も原田も斎藤も…皆切腹をさせろと言いたいのか」

 

山南は拳を握ると、そうじゃないと声を漏らす。土方は山南を は頭の近藤ではいけない。山南にはそれは似合わない。となれば、俺しか適任がいない。適材適所というヤツだ。

それなのに何故、哀れむような視線を向ける…?

 

 

「……私は」

 

貴方が心配です、と山南は絞り出すように告げた。そして立ち上がると去っていく。

 

非難の言葉が更に飛んでくると思っていた土方は目を見張る。

 

 

傾けられた煙管から煙だけがじわじわと浮かんだ。それを一つだけ蒸かすと、端正な顔を歪める。

 

 

「……

いつも『もしも時を越えたなら』を

ご閲覧頂きまして有難うございます。

 

更新時刻に見に来てくださる方、毎日スターをくださる方、ページコメントをくださる方。

全ての皆様に感謝申し上げます。

 

 

【不穏な宴会】をもちまして、第一章完結とさせて頂きます。

 

明日の更新からは第二章が始まります。

 

 

第二章では新撰組を分断するあの策士らの加入、あの人との別れ、あの人の発病などなど。

重い展開が続きます(史実通りに進めていくと心が痛くなります…)

コミカルな部分も入れられるといいな。。と思います。

 

 

 

皆様は登場人物の中では誰がお好きですか?

スター特典で誰を推そうか迷っております。

 

特定のお気に入りがいる方はぜひページコメントにて教えてくださいね。

 

 

2022.6.11.鈴本茜 九月十六日。

 

空は黒い雲に覆われ、雨がぽつりぽつりと降り始めている。

この日、壬生寺南門の道を隔てた斜め向かいにある壬生村共同墓地へ、ある墓が建立された。

 

 

傘を片手に、艶のある黒髪を一つにまとめた男がそれを見下ろしている。

 

「…土方さん、意外だなァ。此処に来るなんて」

 

墓の前に佇む土方へ、後から来た沖田がその横に立ち話し掛けた。

 

眼前の墓石には、"芹沢鴨"とその一派の"平山五郎"の二名が連刻されている。

 

 

「…総司か。お前こそ来るとは思わなかったぜ」

 

 

土方は視線だけ沖田へ向けた。その言葉に、沖田は首を傾げる。

 

「私は…意外と芹沢さんと仲良かったですよ。あの人、子どもたちとよく遊んでくれていたから…」

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