[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
らせ、僅かに空いた障子の隙間から外を見ていた。
脳裏には、腹を切る前の清々しい表情の葛山と、それと相反したような苦々しい表情の沖田が浮かぶ。
そこへ足音が聞こえたと思うと、険しい顔をした山南が景色を塞ぐように立っていた。
来たか、打 botox と土方は苦笑いを浮かべる。
「…入って良いぜ」
「…失礼します」
山南は土方の前に座ると、眉間の皺を濃くした。
「土方君、何を考えているんですか。一般隊士だけ腹を詰めさせるとは」
「…じゃあ、永倉も原田も斎藤も…皆切腹をさせろと言いたいのか」
山南は拳を握ると、そうじゃないと声を漏らす。土方は山南をらせ、僅かに空いた障子の隙間から外を見ていた。
脳裏には、腹を切る前の清々しい表情の葛山と、それと相反したような苦々しい表情の沖田が浮かぶ。
そこへ足音が聞こえたと思うと、険しい顔をした山南が景色を塞ぐように立っていた。
来たか、と土方は苦笑いを浮かべる。
「…入って良いぜ」
「…失礼します」
山南は土方の前に座ると、眉間の皺を濃くした。
「土方君、何を考えているんですか。一般隊士だけ腹を詰めさせるとは」
「…じゃあ、永倉も原田も斎藤も…皆切腹をさせろと言いたいのか」
山南は拳を握ると、そうじゃないと声を漏らす。土方は山南を は頭の近藤ではいけない。山南にはそれは似合わない。となれば、俺しか適任がいない。適材適所というヤツだ。
それなのに何故、哀れむような視線を向ける…?
「……私は」
貴方が心配です、と山南は絞り出すように告げた。そして立ち上がると去っていく。
非難の言葉が更に飛んでくると思っていた土方は目を見張る。
傾けられた煙管から煙だけがじわじわと浮かんだ。それを一つだけ蒸かすと、端正な顔を歪める。
「……
いつも『もしも時を越えたなら』を
ご閲覧頂きまして有難うございます。
更新時刻に見に来てくださる方、毎日スターをくださる方、ページコメントをくださる方。
全ての皆様に感謝申し上げます。
【不穏な宴会】をもちまして、第一章完結とさせて頂きます。
明日の更新からは第二章が始まります。
第二章では新撰組を分断するあの策士らの加入、あの人との別れ、あの人の発病などなど。
重い展開が続きます(史実通りに進めていくと心が痛くなります…)
コミカルな部分も入れられるといいな。。と思います。
皆様は登場人物の中では誰がお好きですか?
スター特典で誰を推そうか迷っております。
特定のお気に入りがいる方はぜひページコメントにて教えてくださいね。
2022.6.11.鈴本茜 九月十六日。
空は黒い雲に覆われ、雨がぽつりぽつりと降り始めている。
この日、壬生寺南門の道を隔てた斜め向かいにある壬生村共同墓地へ、ある墓が建立された。
傘を片手に、艶のある黒髪を一つにまとめた男がそれを見下ろしている。
「…土方さん、意外だなァ。此処に来るなんて」
墓の前に佇む土方へ、後から来た沖田がその横に立ち話し掛けた。
眼前の墓石には、"芹沢鴨"とその一派の"平山五郎"の二名が連刻されている。
「…総司か。お前こそ来るとは思わなかったぜ」
土方は視線だけ沖田へ向けた。その言葉に、沖田は首を傾げる。
「私は…意外と芹沢さんと仲良かったですよ。あの人、子どもたちとよく遊んでくれていたから…」